父からの電話
夕飯を食べた後
携帯電話が鳴った。
めったにかからない父からの電話。
今日は10月13日
本当は何の電話かだいたいわかる。
関係のない話を少しだけして
明日は家に(実家)によってと言う父。
電話を切ると僕も話したかった!と上の子がへそを曲げた。
どうしたの?どうしておじいちゃんは電話かけてきたの?
明日 おじいちゃん家に来てって と私。
おばあちゃんの誕生日だからだよ。
そう言ってまた父に電話をかけ直す。
子供が携帯電話で嬉しそうに話す。
明日ね。おばあちゃんの誕生日なんでしょう?ケーキある?
苦笑いする父の顔が頭に浮かんだ。
家族以外の人にとっては毎年毎年 何でもない日
明日は亡くなった母の誕生日。
先に寝てて と言うと
おかあちゃん!おかあちゃんのことが心配だから
ほっとけない
なんて言うようになった子供を見て
母の気持ちを想像する。
花が好きだった母に よく花を贈った。
子供が無邪気に私の絵を描いて
おかあちゃん描いたよ!と渡してくれる
その絵をもらう時のように
母は笑っていたはずだ。
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